04 2017

死と身体

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今さら言うまでもないことだろうけど、
身体と関わることは死とかかわることだ。
人類は(特に欧米は)なぜ身体を排除してきたか。
それは、身体は死を思わせるからだろう。
生の礼賛は死の遺棄とセットになっている。
その欧米思想で全地球が覆われたかに見えるこんにち、
人は若さを称揚し老いを遺棄する。
資本主義の狂ったような生産力もまたそれに通底している気がする。
死を恐れるかのように果てしなく生産し続ける。

一般的に言って、
東洋・アジアの思想では、あるいはアフリカ的段階では、
死は生を支える根拠だった。

避けられないものを排除して文化を作る。
あたかもそれがないかのように振る舞う。
そんな文化が人を幸せにするわけがない。
人は老いと死をおそれ無視し逆らい、
挙句の果てはただしなびて死ぬ。
そして自分の生にはなんの意味もなかった、などと思ってしまう。

人類は長い歴史のなかで、
死や他界をふくまない文化を持ったことはなかったのではないか。
ごく最近の人間中心主義が台頭するまでは。

こんなことはちょっと本を読んでいれば誰でも知っている。
それを本気でどうにかしようとする者がいないだけだ。
踊りを死と結びつけようとすると、とたんに人気がなくなる(笑)


・・とまあ、ちょっと愚痴を書いてしまいました。
このブログを読んでいる人はどんな人なのだろう?
ブログは私を社会とつなげる細い糸です。
まだ先ですけど、11月5日に公演をやります。
私のソロもあるけど、稽古場としての公演なので生徒さんも踊ります。
具体的にはこれから徐々に告知しますので、よろしくお願いします。
あ、それから、
押井守氏との対談集「身体のリアル」が来たる8月末に発売予定です。
こちらのほうもよろしくお願いします。

4 Comments

HARADA  

写真家/作家である藤原新也さんの本にこんなことが書いてありました。
老いを嫌悪するのは天に向かって唾を吐くようなものだ、と。
その唾は必ず己の顔に降りかかり、豚の糞よりもひどい臭いを放つだろうと。

イスラム教やヒンドゥー教といった宗教が根幹にある国では、わが国とは違って老人が崇められ、若者は謙虚でつつましいそうです。
伝統や歴史を重んじるゆえに、古い価値体系の中で長く生きてきた人間が尊敬されるのですね。

だからといって単純に宗教国家が素晴らしいのだ、とは思いませんが、今回最上さんが書かれたことはとてもよくわかります。死者の声や息吹が感じられない街は瓦礫の山にしか見えません。

公演はとても楽しみにしています。這ってでも行きます。
(対談本もずっと待っていたので、これ以上延期にならないで欲しい!)

2017/06/06 (Tue) 02:46 | EDIT | REPLY |   

walhallahlaw  

ありがとうございます^^

HARADAさん

死のない文化はどんなホラー映画よりグロテスクに感じます(笑)
でも少数であっても、死の大切に思う人がいることは確かなので、
私も 倦まず弛まず努力していきます。

公演と対談本を待っている人がいるとは、嬉しくて涙が出そうになりました。
どうも身体というテーマが売れそうもない、ということなのか、
なかなか実現しないのですが、今度こそ確かだと信じることにしています。
公演のほうは・・集客が難しいので、これで1名確保ですね(笑)
励みになります。がんばりますよ! !

> 写真家/作家である藤原新也さんの本にこんなことが書いてありました。
> 老いを嫌悪するのは天に向かって唾を吐くようなものだ、と。
> その唾は必ず己の顔に降りかかり、豚の糞よりもひどい臭いを放つだろうと。
>
> イスラム教やヒンドゥー教といった宗教が根幹にある国では、わが国とは違って老人が崇められ、若者は謙虚でつつましいそうです。
> 伝統や歴史を重んじるゆえに、古い価値体系の中で長く生きてきた人間が尊敬されるのですね。
>
> だからといって単純に宗教国家が素晴らしいのだ、とは思いませんが、今回最上さんが書かれたことはとてもよくわかります。死者の声や息吹が感じられない街は瓦礫の山にしか見えません。
>
> 公演はとても楽しみにしています。這ってでも行きます。
> (対談本もずっと待っていたので、これ以上延期にならないで欲しい!)

2017/06/07 (Wed) 20:23 | EDIT | REPLY |   

袴田  

はじめまして、生徒さんの知り合いの者です
はじめてブログを拝見しました 生活に追われる毎日です。学もなく、難しい内容の文などは 何回も読まないと理解出来ません。これまで考えてきたこと、体験したことを 文章にすると こんな感じなのかな。と 生徒さんの活動やブログ、最上さんの ブログを拝見して思いました。また、拝見させてください

2017/07/25 (Tue) 10:57 | EDIT | REPLY |   

最上  

To 袴田さん

コメントありがとうございます。
私のブログは何人かの人から「難しい内容をこんなに平易に語れるなんてすごい」と言われています(自慢)
自分の考えていることを書いてくれている、と言われることも多いです(自慢)
それでも時にはひとりよがりで、わかりにくいかと思います。
お仕事が大変なのに、読んでいただけて嬉しいです。
疲れていると活字を読む気がしないですものね。
少しでも共感するところがあるのでしたら、今後ともよろしく !

2017/07/27 (Thu) 06:20 | EDIT | REPLY |   

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